2015年7月24日金曜日

自己肯定感って?!

先日、内閣府のHPで、~今を生きる若者の意識・国際比較からみえてくるもの~という面白い調査結果を見つけました。

報告書によると、13歳~29歳の若者の自己肯定感の高さは、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンの諸外国に比べ、日本はワーストでした。

私は普段、就学前の小さな子どもたちにかかわる仕事をしているのですが、みんな個性は違っても「自分のことが好き!」とか「自分にもできる!」という自分に対する強い信頼感を持っています。ところがある頃から、それがかなり薄らいでいってしまうように感じます。

「五体不満足」を書いた乙武洋匡さんは、「自分を愛する力」という本のなかで、「生まれつき手足がないという障害を受け入れ、ここまで人生を歩んでくることができたのは、自己肯定感という言葉にたどり着いた」と述べています。

彼は自己肯定感を、「自分は大切な存在だ」「自分はかけがえのない存在だ」と、自分自身のことを認める気持ちと定義しています。

さらに、その本の巻末で対談(自分を愛せない人への処方箋)している精神科医泉谷医師は、「健全な自己愛=自分を愛すること」。この自己愛は「親から十分愛されなければ育たないというものではなく、(人は)自分を無条件に愛することができる状態で生まれてくる」と言っています。

これを読み、まだまだ小さくて不完全で経験も少ない子どもたちがなぜ自己肯定感が高いのか?合点がいったのでした。

そして何ができるからとか、何かを手に入れたからとかいうことに自己肯定感は比例しないのだなとも思いました。

2015年7月10日金曜日

弱い自分を受け入れる

 最近、相談を受けていると、「このままの弱い自分じゃだめだ!」「もっと頑張らなくてはいけない!」と自分を責めている人によく出会います。いったいどんなこころの世界になっているのだろうと思っているとき、こんな文章を見つけました。

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攻撃されて自分を守るのは、動物としての本能だと思いますが、自分で自分を許せない感情はどこから生まれてくるのでしょう。

生きづらさを抱えている人間が、自分の居場所をこの社会で見つけるのは本当に大変です。だから辛すぎる出来事があれば僕は自分の中に隠れます。(略)

自分を責める人も、何とかして自分の心を守れるようになれば少しは楽に生きることができるのではないでしょうか。人は強くありたいと願います。なぜなら、強くなければいけないと思い込んでいるからです。それもまた、動物としての本能なのでしょう。
昨日よりも今日、今日よりも明日、より良い自分でいたいのです。そのためには強くない自分を叱咤激励し、前に前にと進んでいかなければなりませんが、中には自分を追い込んでしまう人もいます。

僕にとっての自分は「勝手なことばかりする、どうしようもない奴」です。僕の気持ちなどいつも無視して謝ってもくれません。けれども僕はそんな自分を見捨てられないのです。
それは僕以上に僕を心配してくれる人たちのおかげです。自分さえも面倒見きれない僕の世話を焼き、寄り添ってくれる人たちがいるから、僕も弱い自分を引き受けられるようになった気がします。

他人を責めることも、自分を責めることも、どちらも感情の爆発なのだと思います。  

(THEBIGISSUE日本版第54回東田直樹×山登敬之往復書簡 自閉症の僕が生きていく風景より)
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私はこれを読んで、「弱い自分を受け入れる」ことについて妙に納得したのですが、皆さんはどう思われますか?

2015年7月3日金曜日

受験と不安

7月に入り、梅雨らしい長雨の日が続いています。
気温も蒸し暑かったり、肌寒かったり体調管理が大変ですよね。

ところで、早いもので今年も折り返し地点となりました。みなさんは資格試験合格や、就職といった目標をもってこの学校に入学したと思いますが、当初と変わらない気持で生活できていますか?

「思うように勉強がはかどらない」「だんだん気持ちがゆるんできている」「ばっちり計画通りにすすめている」など、色々な状況があると思います。

この時期は特にはっきりとした手ごたえや、自分の実力を視覚化する機会が少ないため、不安になる人も多いかと思います。

かつての私も、目標が見つかり受験勉強を始めたけれど、一体自分はどの程度実力が付いてきているのか?不安になったのがちょうど今頃だったと記憶しています。

そんな時、通っていた塾の先生が不安と不信に満ちていたであろう(笑)私の顔を見て、優しく「大丈夫ですよ。そのうち覚えた知識が頭の中でだんだん活性化してきますからね」と言ってくれました。それを聞いて、「この勉強方法を続けていけば大丈夫なんだ」、「不安は色々あるけれど、1つ1つやっていけば全体がつながっていくんだ」と気持ちを切り替えることができました。

みなさんも自分を信頼しながら、色々なサポート資源を活用して今を乗り切りましょう!